不養生のすゝめ
「不養生のすゝめ」とは、私の大学の同級生(柴田博君)が、ある雑誌に連載している読み物の題である。
最近まとめて出版すると雑誌に出ていたので、もう出ているか、そろそろ出版される頃だと思うので、一読をお奨めします。
最近健康ブームかどうか知りませんが、健康に関するものの宣伝が新聞雑誌に多いようです。調べた人はいないと思いますが、私は、その健康ブームに乗って、そのとおりにやったとして、はたして病気になる確率は減り、長生きし成果が上がっているかどうか疑問だと思っています。
というのは、今まで、我々が生まれて生きているということが大変なことで、そう簡単に健康が壊れないし、また壊れたものが簡単に元に戻る訳がないからです。
人間の寿命は、何歳くらいまで伸びるか分かりませんが、私はいくら延命したとしても110才位が限界と思っています。2050年には三分の二以上の確率で、日本人の平均余命は90才を超えると言われています。
病気の人は医師の指示に従ってもらうしかありませんが、例えばタバコですが、統計的には肺がんの原因の一つ、心臓血管系の病気の原因と言われていますが、たばこを吸い続けていた人が無理して止めて、止めなかった人とくらべて(同一人で比べようがありませんが)どうかを考えた時、すぐタバコを止めるストレスを考えた時、もちろん止められるなら止めたほうが良いと思いますが、無理して止めたとして、やめただけの成果はないと思います。
また、同じことはドーピングで問題になっている蛋白同化ホルモンです。(ベン・ジョンソンが飲んで有名になった薬です。)飲んでトレーニングを一生懸命やらないと成果が表れないと言われているため、同一人物では比べようがありませんので、トレーニングの成果が飲まなかった時と比べた場合、いくらかは良いかもしれませんが、私は、無理して飲む程良い結果が得られるかどうかは疑わしいと思っています。
人間、生きていくにあたり、万事真面目一筋また模範的な人では一つも面白くないし、世の中つまらなくなってしまいます。糖尿病の人も、いつも糖尿病食ばかりでは参ってしまうので、1週1回くらいは好き勝手に食べてストレス解消しているという話を聞いたこともあります。
人それぞれですが、エベレスト登頂に成功したかどうか分からないまま、帰りに遭難して有名になった登山家ジョージ・マロリーが、 ” なぜ山に登るか ” と聞かれた時 ” 山がそこにあるからだ ” と答えた人が、こういうことを言っています。
” 良い事には感心し、悪い事はまねをする。これが私なのだ ” と。
私は皆が良いと言っていることは、しないほうが無難だと思っています。
皆さんどう考えますか。