酒の効用
昔から酒(アルコール飲料)は『百薬の長』と言われて世界中の人間に、一部極北地方にすむ民族以外によく飲まれています。
酒はたばこのように害はありません。量をとり過ぎなければ、酒は普通の人が考えているほど、肝臓その他の臓器に悪さはしません。程々の飲酒は、心身の疲れを癒し人間関係を円滑にする潤滑油として、毎日の暮らしに彩を添え てくれます。また、お祝い事や祭り、正月やパーティー等に、お酒は欠かすことが出来ません。
ただ、飲み方を誤ると健康に深刻な悪影響を与えるようなことになります。
健康的に楽しくお酒と付き合う為、お酒の効用、また誤用によるマイナス面を理解して貰えればと思い、これを書いた次第です。
お酒(アルコール飲料)はビール中ビン1本、日本酒なら一合程度が適量と言われています。体重60〜70kgの成人男性で、アルコール代謝能力が平均的な人の適量が目安です。女性は男性の半分程度が適量と言われています。少量の飲酒で顔面が紅潮する等、アルコール代謝能力の低い人や高齢者はより少量が適量の目安です。
口から入ったアルコールは、胃や小腸から吸収され血液に溶け込んで肝臓に運ばれます。アルコールの大部分は肝臓で分解され酢酸となります。この時、肝臓に大きな負担がかかる訳です。酢酸は身体をめぐるうちに水と炭酸ガスに分解され、最後には尿や汗、呼気となって体外に排出されます。
適量の飲酒は、ストレス発散、コミュニケーション促進などのメリットがあります。
また、体に良いとのデータもあります。適量のお酒を飲んでいる人の死亡率は、全く飲まない人や多量に飲む人に比べ、低いという欧米の調査結果があります。 お酒を飲んで楽しくいられるのは、肝臓がたくさん働いているからです。
ビール中ビン1本分のアルコールを分解するには約4時間かかります。1日は24時間ですので24÷4=”6″・即ち平均的な人間は、ビール中ビン6本までは飲んでも、24時間で分解されるという事で、二日酔いにならないということです。飲んでも6本迄という事です。
お酒が弱いまたは飲めない人には無理に飲ませないでください。酒の強い弱いは、お酒の分解酵素が有るか無いかで決まる訳です。前述した極北地方の民族は、文明人とコンタクトを持つまで、酒を飲んだことがなかったのでアルコール中毒になりやすく、日本人はヨーロッパの人に比べてアルコール分解酵素が少ない人が多く、アルコール依存症になりやすいようです。
最後に、適正飲酒10ヶ条を書いて終わりたいと思います。
①談笑し楽しく飲む
②食べながらゆっくりと飲む
③強い酒は薄めて飲む
④週に2回休肝日
⑤きりなく長く飲み続けない
⑥他人に無理強い、イッキ飲みをやめる
⑦アルコール、薬と一緒は危険です(体の中で化学変化を起こす恐れがあります)
⑧飲まない 妊娠中と授乳期は
⑨飲酒後の運動、入浴要注意
⑩肝臓等定期検査を忘れずに
以上です。