癌の治療について
先日、私の知人より、“癌の活性消滅療法”なる論文?を渡され、コメントをと言われました。結構長い論文でもちろん読んでいません。我々でもこの種の論文は読むのは大変で、読む気もしません。というのは、その学会の専門家が認めたものなら読みますが、そうでないと時間の無駄と思うからです。どんな人が書いたか知りませんが、立派な経歴の人がトップに書いてありました。しかし、その人は、現在、現役を引退しており、多分名前だけ掲載されているのだと思います。論文は癌学会で相手にされない?で、次に週刊誌でも相手にされないので、このように個々にばら撒いて来たものと思われます。この種の話は、丸山ワクチンにはじまり、私のところにもってこられたものでも、枚挙にいとまがありません。
それは、結局、学会では認められず、遠からず大抵は消滅する運命にあります。丸山ワクチンみたいに、現在なお続いているものもあります。今回の小保方さんのSTAP細胞騒ぎ同様、学会で認められるのは大変で、STAP細胞は、まだあるかどうかわかりませんが、私は内容から考えてある可能性大と思っておりますが、理化研という日本で現在トップの研究機関からの論文なので、イギリスの世界一流の雑誌“Nature”に掲載されたのだと思います。
ノーベル医学賞も、賞をもらってから、後年、間違っていたことが分かったものもあったと思います。 ましてやノーベル平和賞とか、文学賞とか、経済学賞等は訳が分からないものが多いので、「貰った方が勝ち!」と、賞を貰う為の運動も賞によっては盛んなようです。
一寸、考えてみてください。文句をいう訳ではありませんが、受賞者が、余りにヨーロッパ人に偏っていませんか。
という訳で、ノーベル賞も最近は少しは変わってきつつはありますが。
以前に“信じる者は救われる”という題で小文を書きましたが、殆どの癌の治療法と称する論文にある治療は、特定の人にとっては、本当に効果があると思われるから、このようなことが起こる訳であります。その治療法が“効果がある”と信じている人には効果がありますが、信じて疑わない人には、より効果がある訳です。
そして、治る場合もあります。もちろん自然に治る場合もあります。だから、その治療で治ったのか、自然に沿ったのかの区別はつきませんし、第三者(この治療に全く関係してない人)が癌になって、「この癌を治療してほしい」と言った時、殆どの場合、余り効果がないので、なかなか学会、世間で認めるようにならない訳であります。もし第三者で癌になっている人の半分以上の患者さんに効果があると認められたら、現在のところ間違いなく遠からず保険で治療法として採用されると思います。