入歯のはなし
今回は歯について書きたいと思います。
アメリカ初代大統領ジョージ・ワシントンがもう1期大統領をやろうと思えばできたのに、入歯の具合が悪くて演説が思うように出来ないので2期8年で引退したのは有名な話ですが、その影響でアメリカ大統領は、それ以後2期8年までと決まってしまったと聞いております。
後継者にアメリカで最も影響力のある演説の二つのうち一つアメリカ独立宣言”の草稿を書いたトーマス・ジェファーソンがいたことがあったかもしれませんが。
もう一つの演説は、リンカーンのゲティスバーグ宣言で、あの有名な“人民の人民による人民のための政府を作ろう”と呼びかけたものです。 本居宣長も何かに“近頃は入歯の具合が悪くて治しに行かなくては”と何かに書いており、洋の東西を問わず入歯の問題は、庶民を悩ませていたようです。
これも有名な話ですが、江戸時代の日本に来た外国人は、日本のつげの木で作った入れ歯を見て驚嘆した話も有名で、その頃、日本の入れ歯の技術は世界一だった。
残念ながらその技術は途絶え、当時の使い古した入歯が博物館に残っているだけであります。
何年か前に、テレビでマダガスカル島に、その入歯が残っているのが放映されたり、なんでも鑑定団に出品されたことがあると思いますが。 当時、外国では、ばねで口をあけたとき開くようにして、口を結んでおさえていたようで、ヨーロッパのその頃の肖像画は、口が開かないよう口を強く結んだ肖像画が目立ちます。
日本の入歯は、ピッタリロに合っていたので、ばね無しで十分対応できた。
現代の入歯もその末裔です。
ピッタリ合えば、接合部が陰圧になり離れないという事を日本の入歯がヨーロッパに知らしめた訳であります。
歯は、人間の本能の中で一番大切な食欲にとって大事なもので、食欲がなければ、性欲も他のよくもあっても永続きしないと思いますし、余り意味がないと思います。
また、入歯は人類最古の人工臓器でギリシャ時代からあった。その入歯が現在も残っております。文芸春秋文庫*入れ歯のはなし”で笠原浩著に出ております。興味がある方は、取り寄せて読んでください。
私が、確かめた訳ではありませんが、私が宇都宮市医師会の役員の時、日本で初めて心臓移植をした和田先生を宇都宮市医師会の救 急の日の講演会に呼んだ事がありました。その時、歯が丈夫ならセックスが強くなると言っておりました。
という訳で、これを読んだ皆さんが、まだ強いと思いますが、セックスを弱くしないために、また弱くならない為に、弱い人は強くするために、早急に歯の保守管理に精を出し、セックスに強くなってください。聞いた話ですが、入歯にしてもうまく適合すれば、間違いなく強くなると聞いております。確かめてはおりませんが。
また、歯が丈夫な人は健康であるということは言えます。長生きする人は、殆ど歯が丈夫であります。
最近は、歯科医師会で8020円運動と合せ、介護現場で口腔衛生、口の中を清潔にするということを言っております。歯を清潔にしていれば、老人で結構致死率の高い肺炎などをかなり防げます。
これを読んだ高齢の方は、セックスに強くなる為に、また肺炎を防ぐために、歯の保守管理、口腔衛生に心がけてください。 (今、アメリカ大統領選たけなわなので、初代大統領のジョージ・ワシントンについての話を書きました。)